施術を受けた日の夜、家ではどうケアすればいいですか
施術当日の夜の目標は「刺激を足さないこと」です。保湿と紫外線対策はほとんどの場合当日から必要で、問題はやるかやらないかではなく、やり方です。レチノール・AHA・BHA、サウナ、飲酒、ホームケア機器は当日は休むのが安全で、再開のタイミングは施術の系統によって異なります。
施術を終えて診察室を出る前に、患者さんから最も多くいただく質問があります。
- 「今日、家に帰って顔を洗ってもいいですか」
- 「使っている化粧品はそのまま使えますか」
- 「サウナや運動はいつからできますか」
施術ごとに答えは少しずつ違いますが、実は原則は一つです。今日は施術を受けた日の夜をどう過ごせばいいかをお話しします。
赤みが引いても回復が終わったわけではありません
レーザーや高周波、注入系の施術を受けると、数時間後には赤みがある程度落ち着くことが多いです。そこで「もう大丈夫」と普段のルーティンにすぐ戻ってしまう方がいらっしゃいます。
しかし、目に見える赤みと皮膚バリアの回復ではスピードが違います。表面は落ち着いて見えても、バリアはまだ回復の途中のことがあります。この時期に刺激が加わるとヒリつきや赤みが長引き、場合によっては色素沈着につながることもあります。
施術当日の夜はケアを頑張ろうとするより、「今日は肌に仕事をさせる日」と考えるのがよいと思います。
施術の系統別に、当日のケアはどう違いますか
クリニックや施術の強さによって案内が異なることがあります。施術を受けたクリニックの案内が常に優先で、下の表は一般的な方向性として参考にしてください。
| 洗顔 | 保湿 | メイク | 特に注意すること | |
|---|---|---|---|---|
| レーザートーニング・IPL系 | 当日ぬるま湯で軽く | 当日からしっかり | 翌日からがおすすめ | 熱いお湯、こすること |
| ピーリング系・フラクショナル系 | クリニックの案内に従う | 案内された製品を中心に | 再生を確認してから | かさぶたに触ること |
| ボトックス・ヒアルロン酸・スキンブースター | 当日軽く | こすらずのせるように | 注入部位を避けて | 部位のマッサージ |
| HIFU・RFリフティング | 当日から可能 | 当日から | 翌日からで問題なし | サウナ、強い温熱 |
表の通り、ほとんどの施術で洗顔と保湿自体は当日から可能です。違いはどうやるかにあります。
当日の夜のルーティン、順番にお話しすると
一つ目、洗顔はぬるま湯で、こすらずに。熱いお湯は血管を拡張させ、赤みやむくみを長引かせることがあります。クレンジングも泡をのせて流す程度で十分です。
二つ目、保湿はシンプルな成分でしっかりと。ヒアルロン酸、パンテノール、セラミドのような刺激の可能性が低い成分中心の製品が向いています。機能性成分がいくつも入った製品より、この時期はシンプルな保湿剤のほうがよいです。
三つ目、それ以外は何も足さないこと。ここが一番難しいところです。施術を受けるとむしろ「もっとしっかりケアしよう」という気持ちで、あれこれ塗って機器まで使う方が多いのですが、以前ホームケア機器についてのコラムでお話ししたように、すでに刺激が加わった肌には回復が最優先です。
再開してもいいタイミングはいつですか
よくいただく質問の順にお話しします。
日焼け止め。外出するなら当日から必要です。施術後の肌は紫外線により敏感になっていて、対策を怠るとかえって色素沈着のリスクが高まります。ピーリング系の施術のように傷がある場合は、クリニックの案内に従ってください。
メイク。ほとんどの場合、翌日からで問題ありません。当日どうしても必要なら施術部位を避けて軽めにし、落とすときにこすらないことのほうが重要です。
レチノール・AHA・BHA。数日休んで、肌が落ち着いたのを確認してから再開するのがよいです。正確なタイミングは施術の強さによって違うので、施術を受けるときに「使っているレチノールはいつから再開できますか」と先に聞いておくことをおすすめします。
運動・サウナ。汗と熱は施術部位への刺激や感染の可能性を高めることがあります。軽いウォーキングは問題ありませんが、汗を多くかく運動とサウナ・岩盤浴は数日間避けるほうが安全です。リフティング系は特に強い温熱にご注意ください。
飲酒。血管を拡張させ、むくみと赤みを長引かせることがあります。当日は避けるのがよいです。
やってはいけないことだけもう一度整理すると
- 当日のレチノール・AHA・BHA再開 · 刺激の上に刺激を重ねる組み合わせです
- 熱いお湯での洗顔、サウナ・岩盤浴 · 赤みとむくみが長引きます
- 施術部位のマッサージ・こすること · 注入系の部位は特にです
- 飲酒 · むくみと赤みを長引かせます
- 「早く回復させたい」からのホームケア機器の使用 · 回復中の肌には刺激を足さないことが最優先です
結局、当日のケアは「引き算」です
施術後のケアというと何かを足さなければいけない気がしますが、私が診察室でいつもお伝えしているのは逆です。当日の夜の正しいケアとは、ぬるま湯での洗顔、十分な保湿、そして残りをやらないことです。
肌は思っている以上に回復力のある組織です。その間は保湿と鎮静だけで十分です。気になることが出てきたら、検索より施術を受けたクリニックに聞くのが最も正確です。同じ施術でも強さと肌の状態によって案内が変わるからです。
よくある質問
施術当日、本当に顔を洗ってもいいですか
ほとんどの施術で、ぬるま湯で軽く行う洗顔は当日から可能です。ただしピーリング系の施術のように傷がある場合はクリニックの案内が優先です。熱いお湯とこする動作だけは避けてください。
日焼け止めは当日も塗るべきですか
外出するなら必要です。施術後の肌は紫外線に敏感で、対策を怠ると色素沈着のリスクが高まります。傷がある部位はクリニックの案内に従ってください。
かさぶたができましたが、保湿剤を塗ってもいいですか
かさぶたに触らない・剥がさないことが最優先で、保湿はほとんどの場合役に立ちます。どの製品を使うかは、施術を受けたクリニックからの案内があればそれが優先です。
レチノールは何日休めばいいですか
施術の種類と強さによって異なります。肌が落ち着いたのを確認してから再開してください。正確なタイミングは、施術を受けるときに先に聞いておくのが最も確実です。
運動はいつからできますか
軽いウォーキングは問題ありませんが、汗を多くかく運動とサウナは数日間避けるほうが安全です。施術の系統によって違うので、クリニックの案内を確認してください。

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