首のしわにフィラーを入れたのに、なぜそのままなのか
「首にフィラーを入れたのに線がそのまま見える」「顔を上げていても一本深く残る」。首のしわは目元のしわとは違います。同じ場所が長く繰り返し折れるとしわの下の組織まで張り付き、埋めるだけでは足りません。
首の皮膚は顔より薄く皮脂腺が少ないため、乾燥と弾力低下が比較的早く現れます。そこに下を向く習慣、睡眠の姿勢、繰り返す動きが加わると同じ場所が折れ続けます。
最初は下を向いたときだけ見えていた線が、時間とともに顔を上げても残り始めます。古い首のしわは単なる表面の線というより、繰り返しの折れを経てしわの下の組織が線維化して張り付いた状態に近いです。皮膚の下でしわを引っ張り続ける紐ができたようなもので、瘢痕と性質が似た問題です。

フィラーを入れても線が残る理由
フィラーはへこんだ空間を埋めるのに有効です。ただしわの下の組織が硬く癒着していると話が変わります。
癒着が残ったままフィラーを入れると、線維化組織が皮膚を下へ引く力とフィラーが上へ押し上げる力がぶつかります。直後は少し薄くなったように見えても線が伸びにくく、時間が経つと再び目立つことがあります。
かといって量を増やすのも答えではありません。首は皮膚が薄く動きが多い部位なので過剰に埋めると凹凸が見えたり、首を動かしたときに不自然になります。多く入れることより、フィラーが自然に収まる状態を先に作るのが順序です。

緩める治療と埋める治療は別です
癒着を緩めずに埋めるだけでは線が残ります。逆に緩めるだけで埋めなければへこんだ線が残ります。二つが順番に進む必要があります。
しわの深さと方向、皮膚の厚みは人により違います。首全体を同じ深さで扱わず、実際に硬く張っている線に沿って必要な範囲だけ緩めます。ヒアルロン酸も一度に多く入れず、できた空間に必要な分だけ入れます。
どこまで良くなるか
すでに定着した首のしわを鉛筆の線を消すように完全になくす施術ではありません。癒着を緩めてへこみを補い、深く鮮明だったしわがより柔らかく見えるようにする治療です。
深くなった期間が長い、線維化が強い場合は一度に強く進めるより経過を見ながら分けて進めるほうがよいです。施術直後のボリュームより、腫れが引いた後に線がどう収まるかを見てください。
よくある質問
フィラーだけではだめですか。
しわの下に癒着のない初期の首のしわならフィラーだけでも改善しえます。顔を上げても線が残る段階なら、下から引く力があるかを先に確認する必要があります。
完全になくなりますか。
完全になくす施術ではありません。深く鮮明だった線を柔らかくする方に近く、線維化が強ければ複数回に分けて進めます。
いつ結果を判断すればよいですか。
腫れが引いた後に判断してください。直後のボリュームは実際の結果と違います。
内出血は出ますか。
首は皮膚が薄く血管が多いため内出血が出やすく長引く傾向があります。大切な予定の前は余裕を持って日程を組んでください。

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