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脂肪溶解注射の痛みが人によって違う理由

脂肪溶解注射の痛みは、薬の強さだけで決まるわけではありません。デオキシコール酸系は脂肪細胞の膜を直接壊しながら、同時に局所の炎症を起こします。コール酸系はそれより組織への刺激が穏やかになるよう設計されています。ところがデオキシコール酸を何度も打った場所では、かえって痛いとおっしゃることがあります。繰り返された炎症が脂肪層を硬く変えてしまうと、同じ量を入れても内側の圧が速く上がるからです。

あご下の脂肪溶解注射を受けられた方が「前回よりはるかに痛かった」とおっしゃることがあります。同じ場所に同じやり方で入れてもそうです。製品を変えたらもっと痛かったという方も、変えたら楽になったという方もいらっしゃいます。

この差を薬の強さ一つで説明するのは難しいです。成分が組織の中でどう働くのか、そしてその組織が以前に何を経験してきたのかを、あわせて見る必要があります。

同じ薬でも組織の状態によって反応が変わります。以前に何を何回受けられたかを先にお尋ねする理由です。
同じ薬でも組織の状態によって反応が変わります。以前に何を何回受けられたかを先にお尋ねする理由です。

デオキシコール酸が脂肪を減らす仕組み

デオキシコール酸はもともと私たちの体にある胆汁酸の一つです。脂肪層に注入されると洗剤に近い働きをして、脂肪細胞の膜を物理的に壊します。細胞が壊れるとその場所に炎症反応が続き、マクロファージが集まって残った脂肪を片づけながら体積が減ります。

この過程は見た目より組織の反応が大きいです。脂肪細胞だけを選んで働くわけではなく周りの組織にも刺激がいくので、施術直後にほてりとむくみ、押したときの痛みが一緒に出ることが多いです。あご下のように皮膚が薄く神経が通る場所では、さらにはっきり出ます。

この成分を使った製剤を扱った総説にも同じ順序が書かれています(Plast Reconstr Surg Glob Open 2022, PMID 37073386)。注入すると脂肪細胞の膜が壊れ、局所の炎症が起き、マクロファージと線維芽細胞が集まります。28日ほど経つと炎症はほとんど収まりますが、線維性中隔が厚くなり脂肪小葉が萎縮した状態が組織に残ります。

むくみと痛みは副作用というより、働く過程についてくる反応に近いという意味です。ですから私は施術の前にこの点を先にお伝えします。

コール酸系のほうが痛くないと言われる理由

最近使われるコール酸を基にした製剤は、組織への刺激を抑える方向で設計されています。コール酸も胆汁酸ですが、細胞膜を直接壊す性質は相対的に弱いです。

診察室で聞こえる言い方も少し違います。「むくみはあるけれどほてる感じは少ない」「入れているときの刺激感が弱い」とおっしゃいます。薬が弱いからというより、組織で起きる炎症と細胞膜の損傷の強さがより穏やかだからだと見ています。

回復も比較的楽なほうで、強いむくみや硬いしこりができる頻度が低いという印象を受けます。ただ、二つの成分を正面から比べた長期のデータが十分に積み上がった段階ではないので、どちらがより良いと断定してお伝えすることはしません。

何度も打った場所でかえって痛い場合

面白いのは、デオキシコール酸を何度も受けてこられた方の一部が、コール酸系でかえって痛みを強く感じられるという点です。前の説明と食い違って見えますが、組織の状態を置いて見ると説明がつきます。

繰り返された炎症は脂肪層に細かい線維化を残します。言い換えると、脂肪層が前より少し硬くこわばった状態です。正常な脂肪は柔らかく薬が広がる余地がありますが、硬くなった組織は広がる余地が減るので、同じ量を入れても内側の圧が速く上がります。

ですからこうした方は「ひりひりする」より「中でぱんぱんに張って破れそうだ」「重く疼く」と表現されます。薬の毒性ではなく組織の物理的な状態が痛みを大きくした場合です。

神経が過敏になっていることもあわせて見ます。強い炎症を何度も経験した組織では末梢神経が敏感になり、普段なら耐えられる刺激もより痛く感じられることがあります。以前の施術で痛かった記憶のために緊張が上がっている場合も少なくありません。

見るもの初めて受けられる方何度も受けられた方
脂肪層の状態柔らかく薬が広がる余地がある線維化で硬くなり余地が減っている
同じ量を入れるとき圧がゆっくり上がる圧が速く上がり重い痛みになる
痛みの言い方ひりひりする・ほてる破れそうだ・疼く
計画成分と用量で調整する用量を分け、間隔を広めに取る

ソムセイ医院が計画を立てるときに確認すること

ですから私は製品の名前から決めません。以前にどの系統を何回受けられたか、そのときの回復はどうだったか、今触ってどのくらい硬いかを先に見ます。

硬くなった場所なら一度に入れる量を減らし、間隔を広げます。痛みに敏感になった方には範囲を分けて二回に分けて進めることもあります。同じ結果を見るとしても、回復が楽なほうが次の回につなげやすいです。

初めて受けられる方には、むくみとだるさがある程度ついてくる過程だという点を先にお伝えし、大事な予定が近ければその日は見送ります。

よくあるご質問

同じ症状でも肌の状態によって判断が変わります。この記事を書いたホン・ソクウ院長に直接お尋ねいただけます。 ソムセイ医院に相談

脂肪溶解注射はもともと痛い施術ですか。

働く過程に炎症反応がついてくるので、施術直後のほてりとむくみ、押したときの痛みがある程度は出ます。ただ、成分と用量、組織の状態によって感じ方の差が大きいです。

コール酸系はデオキシコール酸より必ず痛くないのですか。

一般的には刺激が穏やかだと見ますが、すべての方にそうというわけではありません。以前にデオキシコール酸を何度も受けて組織が硬くなった方は、かえって痛いとおっしゃることがあります。

何度も受けるほど効果がよく出ますか。

回数が重なると減る幅は小さくなり、組織は硬くなるほうへ向かいます。ですから回数を増やすより、間隔と用量を調整するほうがよいです。

施術のあと硬く触れるのは正常ですか。

初期のむくみと炎症反応で硬く感じられる期間があります。ただ、数週間経っても硬いしこりが残っているなら、診察を受けていただいたほうがよいです。

どのくらい空けてからまた受ければよいですか。

組織の反応が収まる期間を見て決めます。硬くなった場所なら間隔をさらに広げ、一度に入れる量を減らす方向に計画を変えます。

大事な予定があるのですが、いつ受ければよいですか。

むくみがいちばん目立つ時期を避ける必要があります。予定が近ければその日は行わず、次に回されるほうがよいです。

홍석우
この記事を書いた医師が診療します
ソムセイ医院 · ホン・ソクウ
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現) 高麗大学校安岩病院 外来教授 · 高麗大学校安岩病院 専攻医修練 · エール大学 顔面解剖学課程 修了 · ハーバード ブリガム・アンド・ウィメンズ病院 抗老化課程 修了 · 大韓美容成形レーザー学会 正会員
本記事は一般的な医学情報をまとめたコラムであり、診療に代わるものではありません。実際の施術計画は個人の肌状態によって異なります。