ほうれい線にフィラーではなくハイロラを使う場合
ほうれい線の診察でまず分けるのは製品ではなく原因です。鼻の横がへこんで影ができた線は満たし、頬が下がって線の上に乗っている場合は先に引き上げ、笑ったときに折れる浅い線は肌のきめとして扱います。ハイロラは線を埋める材料ではなく、へこんだ面全体に薄く広がるスキンブースターなので、フィラーに抵抗がある方にお勧めします。ただし深く彫れた溝はスキンブースターだけでは埋まらず、そこはフィラーが合います。

ほうれい線の相談中に、スマートフォンの検索画面を見せてくださった方がいました。「ほうれい線 フィラー 後悔」という検索語でした。笑ったときに不自然に見えないか、一度入れたら戻しにくいのではないかと迷って先延ばしにしてきたとのことでした。
ただ、お話を伺うと製品を決める前に確認することが残っている場合が多いです。同じ深さのほうれい線でも、なぜ深くなったかが違えば入れる場所も材料も変わります。
ほうれい線が深く見える三つの原因
同じようなほうれい線を見ても、ある方には満たしましょうと言い、別の方には引き上げましょうと言う日があります。表面の深さではなく、その深さを作った原因が違うからです。
一つめ、鼻の横とほうれい線周りのボリュームが落ちて影ができた場合です。ここは満たす施術が合います。
二つめ、頬が下がってほうれい線の上に乗っている場合です。このときは引き上げる施術が先です。
三つめ、笑ったときに折れる浅い線が肌に残った場合です。肌のきめを整える方向で見ます。
頬が下がってできたほうれい線に満たす施術だけを行うと、口角がかえって重く見えることがあります。ですから満たす前に頬が下がっていないかを先に見ます。以下は一つめ、へこんでできたほうれい線の話です。
線に沿って埋めたフィラーが笑ったときに目立つ理由
ほうれい線のフィラーで後悔したという話を伺うと、線一本に沿って埋めた場合がほとんどです。フィラーは硬く、塊として位置を取ります。線一本を押し上げるには有効ですが、笑ったときに入れた場所が目立ったり、口角が鈍く見えたりすることがあります。
とはいえフィラーが悪い材料というわけではありません。深く彫れた溝にはフィラーが合います。しわの程度が中等度以上の方を対象に片側ずつ分けて比較した無作為化試験でも、ヒアルロン酸フィラーを一度入れて24週後にしわの評価が1段階ほど下がっていました。
この研究が対象にしたのは中等度から重度のほうれい線です。浅くへこんで影が出ているだけのほうれい線は話が変わります。
ハイロラがフィラーと違う広がり方
フィラーには抵抗があるけれど、ほうれい線の影は薄くしたいという言葉をよく聞きます。そうした方にお勧めするのがハイロラです。
ハイロラはチャメディテックが作るヒアルロン酸スキンブースターです。線を埋めるのではなく、へこんだ面全体に薄く広がるように入れます。一か所に塊を作らないので、フィラーより目立たず表情を動かしにくくしません。
製品自体も、注入するときは柔らかく広がり、入れた後はその場にとどまるよう二重の物性で設計されています。局所麻酔成分のリドカインが入っており、33Gの細い針を使います。
ですからボリュームを大きく増やしたくない方、乾燥のせいでほうれい線周りがより目立って見える方にお勧めすることになります。
鼻の横と口角で入れる量を変える基準
ほうれい線一本が端から端まで同じ深さでへこんでいることはまれです。ですから線に沿って一定に入れることはしません。
鼻の横の三角の場所は最も深くへこむので量を少し多く使います。
ほうれい線の上の部分は頬とつながる面なので、周りとの段差ができないよう薄く伸ばして入れます。
口角の側は少しだけ入れます。ここに多く入ると口角が重く見えます。
左右で深さが違う方も多いです。より深い側は量を別に調整します。

ハイロラだけでは埋まらないほうれい線
ハイロラを調べて来られたのに、相談でその話を出さずに終わる方がいます。溝が指で触れるほど深く彫れている場合です。
スキンブースターは面を薄く支える材料なので深い溝は埋められません。このときはフィラーが合います。診察でどちらが合うかから先にお伝えします。
頬が下がってできたほうれい線も同じです。満たすところから始めると口角が重くなるので、引き上げる方を先に見ます。
入れると決めた方にも先にお伝えすることがあります。ハイロラを入れてもほうれい線そのものが消えるわけではありません。影が薄くなり、笑っていないときに目立ちにくくなる程度と考えていただくほうが実際に近いです。
水光注射とPNを一緒に入れる場所
ほうれい線周りを満たしても影がそのまま見える方がいます。肌が乾燥して小じわが残っている場合です。ですからほうれい線の施術と水光注射、PNを一緒に行うこともあります。
水光注射はヒアルロン酸を肌の浅い層に入れて水分とつやを補います。PNはサケ由来として知られる成分の注射で、肌の回復を助ける目的で使います。
PN注射はまだ小規模の研究が先に出ている段階です。中等度以上のニキビ痕がある女性20人を10人ずつに分け、一方に高純度PNを、もう一方に生理食塩水を入れて比べた無作為化試験では、PNを受けた側だけが1か月と3か月で肌の状態が良くなりました。20人の予備的研究なので結果をそのままほうれい線に移すことはできず、方向を見る程度に読みます。
ハイロラでへこんだ面を支え、その上の肌のきめは水光とPNで整えます。きめがすでに良い方にはハイロラだけを行います。
施術前に笑った顔を先に見る理由
じっとしているときのほうれい線だけを見て決めることはしません。正面では影がどれくらい深いかを見て、45度では鼻の横がどれだけへこんだか、頬がどれだけ下がったかを見ます。
笑ったときには、ほうれい線がどこから始まりどこまで折れるかを見ます。施術後に最も長く見ることになる顔が笑った顔だからです。

痛みと施術後の数日
リドカインが入っているので施術中の痛みは少ないほうですが、針が入る感じはあります。
施術後は内出血とむくみが出ることがあり、入れた場所が数日間触れることがあります。普段から内出血しやすい方はより長く残ります。
ヒアルロン酸を注入する施術はまれに血管に関わる副反応が起こることがあります。施術前にご説明し、施術後の経過を確認します。
帰国便やご予定がある方は、そのダウンタイムを見込んで日を決めます。出発前日ではなく滞在の前半に受けておくと、内出血が落ち着く時間と経過を見る時間の両方が取れます。
よくあるご質問
ハイロラとフィラーのどちらが合うかはどう決めますか。
溝が深く彫れていればフィラー、面が浅くへこんで影だけが出ていればハイロラの方を見ます。頬が下がってできたほうれい線なら両方を後回しにして引き上げる施術を先にお話しします。
ハイロラを入れるとほうれい線はなくなりますか。
線が消えるわけではありません。へこんだ面を薄く支えて影が薄くなる程度です。
笑ったときに不自然に見えませんか。
一か所に塊を作らず面に伸ばして入れるので、フィラーより表情を動かしにくくしません。ただし口角の側に量が多く入ると重く見えるため、そこは少なく使います。
内出血はどれくらい残りますか。
個人差が大きいです。注射の場所に内出血が出ると数日残ることが多く、普段から内出血しやすい方はより長く残ります。
飛行機に乗る何日前に受けるとよいですか。
長時間のフライト前日に入れるより、内出血とむくみのために数日おくほうが楽です。出発前に経過を見る時間も取れます。
以前ほうれい線にフィラーを入れましたが、ハイロラも入れられますか。
以前受けられた施術の名前と時期をお知らせください。残っているフィラーの場所と量を見て、追加するか待つかを決めます。

梨水(イス)駅13番出口から徒歩2分
電話 02-517-9996
