インスリン抵抗性があると痩せにくい理由と食事の間隔を決める目安
インスリン抵抗性があるとインスリンが高いままになり、脂肪がたまりやすく空腹のサインも増えます。本ではインスリンを休ませる方法として、間欠的断食と規則正しい食事の両方を書きました。糖尿病や低血糖の傾向がある方には間欠的断食をすすめず、まとめ食いをする方には3時間おきの規則正しい食事をおすすめします。サプリメントの効果は限られていて、土台は食事と筋肉と睡眠です。
- ACADEMY韓国皮膚肥満成形学会 首席学術理事
- PROFESSOR高麗大学校医療院 外来教授
- FELLOWSHIP米国フロリダ大学 Shands Hospital 研修
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- 梨花女子大学医科大学 卒業
- 高麗大学校医療院 修練
- 高麗大学校医療院 外来教授
- 米国フロリダ大学 Shands Hospital 研修
- 韓国皮膚肥満成形学会 首席学術理事
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甘いものを減らしたのにお腹まわりが変わらない、昼食のあとは眠気がひどいとおっしゃる方がいます。共著の本 Eat to Succeed(韓国語の本、2026年)の第1章には、こうした様子をインスリン抵抗性として説明したくだりがあります。
インスリン抵抗性があると痩せにくくなる理由
ドーナツをひとつ食べると血糖が上がり、すい臓からインスリンが出ます。インスリンは血糖を細胞の中に入れる鍵の役目をしていて、細胞が糖を取り込むと血糖は元に戻ります。ところが毎日パンやお菓子や炭酸飲料をとっていると、血糖がジェットコースターのように上がり下がりし、細胞はだんだんインスリンに反応しなくなります。本ではこの場面を細胞のせりふで書きました。
「またインスリン? 面倒だ、無視!」
細胞が反応しないので、すい臓はさらに多くのインスリンを出します。インスリンが増えても体が反応しないこの状態がインスリン抵抗性です。インスリンが高いままだと脂肪はつくられやすく分解は抑えられ、お腹に内臓脂肪としてたまりやすくなります。糖が細胞に入れないと、脳はエネルギーが足りないと受け取って食べろというサインを出し続けます。食べる量を減らしてもすぐお腹がすき、お腹の脂肪が落ちにくいのはそのためです。
本には、そこで終わらない悪循環も書きました。肥満が炎症を呼び、その炎症がまたインスリン抵抗性を強めます。増えた脂肪組織そのものが炎症物質を出すので、この循環はなかなか断ち切れません。
インスリン抵抗性を疑わせるサインと検査をすすめる場合
昼食のあと2時間ほどでまぶたが重くなり、お腹がすいていないのについ甘いものに手が伸びるという方がいます。本の第1章には、インスリン抵抗性で見られるサインをこう書きました。
- 食後2時間ほどでひどく眠くなる
- お腹がすいていないのに何か食べたくなり、甘いものが強く欲しくなる
- おへそのまわりに肉がつく
- 首の後ろの皮膚が黒ずむ
- 1日のエネルギーがジェットコースターのように上下する
このサインがひとつあるからといって、すべての方に検査をすすめるわけではありません。体の状態をあわせて診るというのは、すべての方に検査をすすめるという意味ではありません。症状と病歴から確かめる理由があるときだけ、必要な検査をお伝えします。
甘いものをほとんどとらないのに血糖が高く出ることもあります。本の第6章には、睡眠が足りないとインスリン感受性が下がり、ストレスホルモンのコルチゾールが高くなると血糖が上がってインスリン抵抗性が強まると書きました。食事を変えるだけでは解決しないこともあるということです。

インスリン抵抗性があるとき間欠的断食と規則正しい食事を分ける目安
インスリンを休ませる方法は、本に2通り書いてあります。長い空腹時間をつくる間欠的断食と、3時間おきに少しずつ食べる規則正しい食事です。正反対に見えますが、すすめる相手が違います。
| 区分 | 本に書いた場合 |
|---|---|
| 間欠的断食を試してよい方 | インスリン抵抗性があり、長い空腹を無理なく過ごせる・予定の自由なフリーランスや在宅勤務・「この時間は食べて、この時間は食べない」のような単純なルールが好き |
| 間欠的断食をすすめない方 | 糖尿病がある、または低血糖の傾向・低血糖症がある・ストレスが多い・夕食を抜くと空腹で眠れない・摂食障害の経験がある・妊娠中や授乳中・成長期の10代・高強度のアスリート・外科医やパイロットや運転手のように集中力が必要な仕事 |
| 規則正しい食事をすすめる方 | 午前中は食べずに昼か夜にまとめて食べる・空腹が長引くと手が震え、イライラして集中できない |
長く食べずにいてから一度にたくさん食べると、血糖が急に上がってインスリンがどっと出て、余ったエネルギーを脂肪としてため込みます。そのあと血糖が下がると強い空腹がまた来て、食べ物を探すことになります。まとめ食いをする方に規則正しい食事をおすすめするのはそのためです。規則正しくこまめに食べると血糖が安定し、インスリンもほどほどに出ます。ただし、ふだん3食を規則正しくとっていてドカ食いがなければ、5回に分けて食べる必要はありません。
間欠的断食を始めたら、体の反応で続けるかどうかを決めてください。本には、疲れやすくイライラして集中できずドカ食いをするなら合わない方法だと書きました。すっきりして集中でき、食事のコントロールが楽なら続けてかまいません。
インスリン抵抗性を減らす食べる順番と筋トレと睡眠
白米を玄米に替えることだけを思い浮かべがちですが、本には食事と筋肉と睡眠をあわせて書きました。
- 精製炭水化物を減らす白米・白いパン・お菓子・炭酸飲料を減らし、野菜・全粒穀物・豆類で食物繊維を増やします。
- 野菜から食べる野菜・たんぱく質・炭水化物の順に食べると血糖がゆるやかに上がります。
- 筋トレ筋肉は糖をたくさん使う組織なので、筋トレは欠かせません。
- 睡眠睡眠不足はインスリン抵抗性を悪くするので、しっかり眠ってください。
睡眠と血糖の関係は小さな研究で確かめられています。健康な若い男性11人が、6日間ベッドにいる時間を1日4時間にしたときと、そのあと6日間12時間ずつ十分に眠ったときを比べると、睡眠不足のときはブドウ糖を処理する力が落ち、夜のコルチゾールが高くなっていました。11人だけの研究なので、そのまま広げて言うことはできません。
生活習慣を変えた結果を長く追った研究もあります。糖尿病ではないものの空腹時血糖とブドウ糖負荷後の血糖が高い3,234人を分け、体重7%減と週150分以上の運動を目標に生活習慣を変えた群は、平均2.8年のあいだに糖尿病を発症した割合がプラセボ群より58%少なくなりました。この研究が比べたのは糖尿病になったかどうかで、体重の落とし方を比べた研究ではありません。
ベルベリンのようなサプリメントに期待しすぎないほうがよい理由
血糖によいとされるサプリメントの名前もよく耳にします。本の第7章には、ベルベリン・クルクミン・レスベラトロールのようなサプリメントが血糖やインスリン感受性を改善するという研究はあるものの、効果は限られていると書きました。サプリメントをとっても、食事と筋肉と睡眠を変えることの代わりにはなりません。
第1章には、マグネシウムとクロムを補うとインスリン感受性の改善に役立つとも書きました。これも足りないものを補うという意味で、たくさんとるほどよいという意味ではありません。
方法を決めたら、次は時間です。本に書いた言葉をそのまま記します。「方法は何でもかまいませんが、最低3か月は続けてください。習慣になれば何よりも強い力になります。」
よくある質問
Qインスリン抵抗性があると痩せませんか?
インスリンが高いままだと脂肪の分解が抑えられ、脳がエネルギー不足と受け取って空腹のサインをよく出すため、痩せにくくなることがあります。本には精製炭水化物を減らし、野菜から食べ、筋トレと睡眠もあわせて変える方法を書きました。
Qインスリン抵抗性に間欠的断食は役立ちますか?
長い空腹を無理なく過ごせる方は試してみてもかまいません。糖尿病や低血糖の傾向がある、摂食障害の経験がある、妊娠中や授乳中、集中力が必要な仕事をしている場合はすすめません。午前中は食べずにまとめて食べる方には、3時間おきの規則正しい食事をおすすめします。
Qインスリン抵抗性の検査は誰でも受けるべきですか?
すべての方にはすすめていません。症状と病歴から確かめる理由があるときだけ、必要な検査をお伝えします。
Qインスリン抵抗性によいサプリメントはありますか?
ベルベリン・クルクミン・レスベラトロールのようなサプリメントが血糖やインスリン感受性を改善するという研究はありますが、効果は限られています。食事と筋トレと睡眠を変えることの代わりにはなりません。
Q睡眠不足でもインスリン抵抗性になりますか?
睡眠が足りないとインスリン感受性が下がります。若い男性11人を6日間1日4時間しか寝かせなかった研究では、十分に眠ったときよりブドウ糖を処理する力が落ちていました。

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