クールフェイズ、冷たさより施術の仕方が結果を決める
クールフェイズについて最初に聞かれるのは「本当に熱くないのか」です。実際、他のRF機器に比べて熱さはかなり少ないです。ただその長所ゆえに、術者がより正確に扱う必要のある機器でもあります。

リフティングで熱が生じる仕組み
RF機器は電流が皮膚を通るときの抵抗で熱を作ります。電気毛布と同じ原理です。ただ問題があります。電流が最初に出会うのは表皮ですが、効果を期待するのは表皮ではなく、より深い真皮、正確には真皮と脂肪層の間の支持組織です。
つまり表皮を通過してより深くまで熱を送る必要があるのに、表皮が最初に最も強く反応します。表皮だけ熱くなって奥まで届かなければ効果は出ず、逆に奥まで送ろうと強くすれば表皮が傷みます。この板挟みを解くために出てきたのが冷却技術です。表皮は冷たく守りながら、その下へは熱が届くようにする。サーマクールは照射の前・最中・後の三回を精緻なアルゴリズムで自動的に冷却します。
クールフェイズは冷却を作る方式が違います。ペルチェ素子を使います。電気を流すと片側が冷たく反対側が熱くなる素子で、氷も冷媒も使わずに電気信号だけでチップ温度をリアルタイムに低く保ちます。反応が速く温度が安定するため、表皮が受ける刺激が少なく、施術中の熱さがかなり軽く感じられます。

チップが冷たくても皮膚の中は別の話
チップが冷たいままであること、それこそが最も注意すべき点です。チップ表面はペルチェ素子のおかげで冷たく保たれますが、熱は消えるのではなくその下の真皮へ伝わり蓄積し続けます。チップの温度と皮膚の中の温度はまったく別の話です。
氷を手に握っていても手のひらの中の血管には温かい血が流れ続けます。外は冷たくても内側は動いています。チップと真皮も同じで、チップ表面は冷たいまま、RFエネルギーが伝わる真皮側は時間とともに熱が溜まっていきます。
だからチップが熱くないからといって一か所に長く押し当ててはいけません。決められた時間だけ密着し、すぐに離して次の場所へ移ります。ここがサーマクールと決定的に違う点です。サーマクールはアルゴリズムが熱を管理するため術者が気にすることが相対的に少ないのに対し、クールフェイズはチップが冷たいままなので術者自身が接触時間と離すタイミングを正確に守る必要があります。

チップの当て方
チップ全体が隙間なく皮膚に密着してこそエネルギーが均等に伝わります。わずかに浮いたり一部だけ触れたりすると、ある場所には過剰に、ある場所には不足して伝わり、結果がまばらになります。
逆に強く押しすぎるのも問題です。皮膚が過度に押されると厚みが一瞬薄くなり、熱の広がり方が変わります。自然に、皮膚が軽く沈む程度に密着させるのが最も良いです。
つまりクールフェイズは接触時間と密着度の二つが支えてこそ結果が出る機器です。どちらも機器の性能ではなく術者の手先で決まります。同じクールフェイズでも病院ごとに感じ方が違う理由です。

当院での進め方
メーカーが推奨する照射時間とエネルギーに合わせ、一ショットが終わったら確実に離して次の部位へ移ることを原則にしています。チップが冷たいからと長く押すのではなく、正確なタイミングで当て、正確なタイミングで離します。
他院でクールフェイズを受けたが効果を感じにくかったという方もいらっしゃいます。話を伺うと、多くは接触時間や密着の仕方に原因がありました。冷却と熱の作られ方が違えば、施術の仕方もそれに合わせて変わる必要があります。

よくある質問
本当に熱くないですか。
はい。ペルチェ冷却がチップ表面を継続的に冷たく保つため、他のRF機器に比べて熱さはかなり少なめです。ただ熱さが少ないからといって真皮に伝わるエネルギーがないわけではありません。
チップが冷たいなら長く当てたほうが良いのでは。
いいえ。長く当てると真皮側の熱分布が意図と変わることがあります。決められた時間だけ正確に密着して離すほうが効率的です。
サーマクールとどちらが良いですか。
原理が違うため単純比較は難しいです。サーマクールは精緻な冷却アルゴリズムで強いエネルギーを安全に伝える方式、クールフェイズは電気的にチップ温度をリアルタイム制御して熱さを減らす方式です。
病院によって結果が違いますか。
機器自体はどこでも似ていますが、接触時間と密着の仕方をどれだけ正確に守るかは術者ごとに違います。同じ機器でもここで差が出ます。
何回受ければよいですか。
コラーゲンの再生は施術直後ではなく数週にわたって進みます。通常は4週間隔で複数回受けて弾力を上げていく方式です。

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