体重は落ちたのに顔だけ老けて見えるのは、なぜでしょうか
減量後に顔が老けて見えるのは、老化が急に進んだからではありません。顔を支えていた皮下脂肪が先に減り、その上の真皮が同じ速さで追いつけずに余ります。ですから減量直後より、体重が二か月ほど落ち着いてから見るほうが判断が正確です。頬のこけ・ほうれい線・フェイスラインのたるみが同時に出ているなら、まず埋めるか引き上げるかを分けます。

最近、減量に成功していらっしゃる方がとても増えました。ところが診察室での第一声が「体重は落ちたのに、顔だけ十歳老けました」ということが多いのです。鏡を見ながら、ご本人も戸惑っていらっしゃいます。
脂肪が先に減り、皮膚が後に残る順番
体重が減ると脂肪は体全体から一緒に減ります。顔も例外ではありません。問題は速さです。皮下脂肪は比較的早く減る一方、その上を覆っていた真皮と皮膚は同じ速さでは縮みません。支えていたものが先になくなり、表面はそのまま残ると、頬がこけて見え、ほうれい線が深く見え、フェイスラインがぼやけます。
ですからこの変化を老化だけで説明するのは難しいです。同じ年齢でも、急いで減量した方にはっきり出て、ゆっくり減らした方には出にくくなります。
減量直後に施術を決めない理由
減量直後にボリュームを入れてほしいとおっしゃる方がいます。ただ、その時点では体重がまだ動いている途中であることが多いのです。入れたあと二か月でさらに3kg落ちれば、入れた場所と周りがまた合わなくなります。逆に減量をやめて体重が戻れば、入れた分が重く見えてきます。
体重が二か月ほどそのまま維持されてから、施術の話を始めます。その間はまずたんぱく質の摂取量と筋肉量を見ます。筋肉も一緒に落ちている状態なら、顔だけ手を入れても数か月後に同じところへ戻ります。渡韓を考えていらっしゃる方は、減量の途中ではなく体重が落ち着いてからの日程のほうが、ダウンタイムも無駄になりません。

体重と顔を一緒に見るようになった背景
成人9,519人の国民健康栄養調査データで、肥満・腹部肥満と高血圧・アルブミン尿の関係を分析し、2014年にPLOS ONEへ第一著者として掲載しました。そこで扱ったのは心血管と腎臓の話でしたが、体重がどの速さでどう変わるかが体の各所に別々の時差で現れる点は同じです。
肌を診る場で体組成と食事を一緒に伺うのも、それが理由です。顔だけを見て決めると、数か月後に同じご相談を繰り返すことになります。
埋めるか引き上げるかを分ける基準
減量後の顔のご相談では、まずこの二つを分けます。同じ「こけた」という言葉でも、進め方が変わります。
| 確認すること | 埋める側に近い | 引き上げる側に近い |
|---|---|---|
| 横になったとき | 横になってもへこみがそのまま | 横になるとほとんど伸びる |
| 境目 | 境目が凹んでいる | 境目が下へ流れている |
| フェイスライン | フェイスラインは比較的保たれている | フェイスラインも一緒にぼやける |
| 範囲 | 局所的なへこみだけ | 顔全体の輪郭が下がっている |
実際には二つが重なっている場合のほうが多いです。そのときは引き上げる側を先に行い、一か月ほど経って残ったところだけを埋めます。順序を逆にすると、入れたものが下へ押されます。
施術をおすすめしない場合
まだ減量中の方、直近3か月で体重が5kg以上上下した方には、その日は施術の話をしません。筋肉量が目に見えて落ちている場合も同じです。まず食事と運動を整えて、体重が落ち着いてからまたお会いします。
期待を下げていただく点も先にお伝えします。減量前の顔に戻すことが目標なら難しいです。今の体重で自然な輪郭をつくるほうが現実的です。
よくある質問
減量すると必ず顔が老けて見えますか?
減量の幅と速さによって違います。ゆっくり減らした場合は出にくいです。もともと顔の脂肪が少なかった方は、同じ幅でも変化が大きく見えます。
減量中に先に施術を受けておくのはだめですか?
体重が動いている途中は、入れた場所と周りがずれやすくなります。体重が二か月ほど維持されてから見るほうが判断が正確です。
顔の脂肪だけ減らさないようにできますか?
部位を選んで脂肪を残す方法はありません。代わりに減量の速さを調整し、たんぱく質と筋肉量を保てば変化の幅を小さくできます。
一度に複数の部位をまとめて行うほうがいいですか?
引き上げる施術と埋める施術を同じ日にまとめると、どちらの結果か分かりにくくなります。順序を分けて一か月間隔で見ることが多いです。

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